インスタのPR案件は、フォロワー1人あたり2〜4円が報酬の基本ラインです。
この単価を知っているかどうかで、依頼する企業は予算を組めるようになり、依頼を受けるインフルエンサーは買い叩かれずに交渉できるようになります。
この記事は「自社商品のPRをインフルエンサーに頼みたい企業の担当者」と、「企業からDMが届くようになったインフルエンサー」の両者に対応しているので、自分の立場に近い章から読み進めてください。
フォロワー数別の相場早見表からスタートし、報酬形態の違い、インフルエンサー向けの交渉術、企業向けの依頼方法、そして双方が必ず押さえるべき法律までをまとめています。
読み終わるころには、適正な金額感と進め方がはっきりして、見積もりの提示や稟議の準備、条件交渉に迷わず動ける状態になっているはずです。
目次
【早見表】インスタPR案件はいくら?フォロワー数別の費用・報酬相場

インスタのPR案件の金額は、フォロワー数に単価をかけて計算するのが基本です。
Instagramの場合、フォロワー単価は1人あたり2〜4円が相場とされています。
たとえばフォロワー2万人のアカウントなら、2万人×2〜4円で1投稿あたり4〜8万円が目安になります。

金額はあくまで目安です。
同じフォロワー数でも、投稿への反応の良さ(エンゲージメント率)やジャンルによって上下します。
下の項目で、単価の決まり方と規模別の金額を順番に見ていきます。
費用・報酬の基本は「フォロワー単価」
報酬の計算式は「フォロワー数 × フォロワー単価」です。
Instagramのフォロワー単価は2〜4円が一般的な水準とされています。
1万人なら2〜4万円、5万人なら10〜20万円という形で、フォロワーが増えるほど報酬も上がっていく仕組みです。
この計算方式が広く使われているのは、フォロワー数がそのまま投稿の「見られる人数」の目安になるからです。
多くの人に届くほど広告としての価値が高くなるため、フォロワー数を基準に価格を決めると、企業もインフルエンサーも納得しやすくなります。
ただし、フォロワー数だけで金額が決まるわけではありません。
投稿にどれだけ「いいね」や保存、コメントがつくかというエンゲージメント率も価格に影響します。
フォロワーが多くても反応が薄いアカウントより、フォロワーは少なくても熱心なファンが多いアカウントのほうが、単価が高く評価されることもあります。


【規模別】ナノ〜メガインフルエンサーの単価・金額の目安
インフルエンサーはフォロワー数によって4つの規模に分けられ、規模ごとに単価と金額の目安が変わります。
フォロワー数が少ない「ナノインフルエンサー」ほど1フォロワーあたりの単価が高めになる傾向があります。
規模別の目安は次のとおりです。
・マイクロインフルエンサー(1万〜10万人):3〜30万円
・ミドルインフルエンサー(10万〜50万人):20〜100万円
・メガインフルエンサー(50万人以上):100万円を超えることもある
ナノインフルエンサーの単価が割高に見えるのは、フォロワーとの距離が近く、紹介した商品が実際に売れやすいからです。
フォロワー1人ひとりとのつながりが強いため、フォロワー数のわりに高い反応が期待でき、企業からの評価につながります。
フォロワー1万人前後でどのくらい稼げるのかをもっと詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせて読んでみてください。
【おすすめの記事】
インスタのフォロワー1万人の収入は?収益ゼロから抜け出す方法を紹介
インスタグラムと他SNS(YouTube・TikTok)の相場の違い
同じインフルエンサーへの依頼でも、SNSによってフォロワー単価は変わります。
Instagramが2〜4円程度なのに対し、YouTubeは制作コストが高い分、再生回数やチャンネル登録者あたりの単価が高くなりやすい傾向があります。
この差は、コンテンツを作る手間の違いから生まれます。
写真1〜数枚で完結するInstagramの投稿に比べ、YouTubeの動画は撮影・編集に時間がかかります。
手間がかかるほど報酬も上乗せされるため、媒体ごとに相場の水準が変わります。
TikTokはInstagramに近い水準ですが、拡散力が高い分、フォロワー数が少なくても多くの人に届く可能性があります。
どの媒体で依頼・受注するかを考えるときは、フォロワー数だけでなく「1投稿あたりどれだけの手間がかかるか」も金額に含めて考えると、双方が納得しやすくなります。
PR案件で発生する追加コスト(商品代・交通費・二次利用料など)
PR案件の費用は、投稿そのものの報酬だけではありません。
商品代・交通費・撮影費に加え、特に見落としやすいのが「二次利用料」です。
二次利用料とは、インフルエンサーが投稿した写真や動画を、企業が自社の広告やLP、店頭POPなどに転用するときに発生する費用です。
投稿報酬の20〜50%が相場とされ、投稿報酬が10万円なら2〜5万円が上乗せされる計算になります。
インフルエンサーが投稿した文章や画像は本人の著作物にあたるため、本人の許可なく他の媒体で使うと著作権の侵害になります。(参考:文化庁「著作権なるほど質問箱・著作権について知っておきたい大切なこと」)
インスタPR案件の主な報酬形態3パターン

PR案件の報酬は、大きく3つの形に分かれます。
商品をもらうだけの「ギフティング」、決まった金額をもらう「固定報酬型」、売上に応じてもらう「成果報酬型」です。
どの形かによって、もらえる金額もリスクも変わります。

1. ギフティング(商品提供・無償PR)
ギフティングは、現金の報酬がなく、商品やサービスの提供だけを受けてPRする形です。
たとえば化粧品メーカーが新作コスメを送り、インフルエンサーが使用感を投稿する、といったケースが当てはまります。
企業にとっては費用を抑えられるのが利点です。
商品原価だけで依頼でき、現金の報酬が発生しないため、まとまった予算がなくても複数のインフルエンサーに声をかけられます。
一方インフルエンサー側は、好きな商品をもらえる反面、現金収入にはならないため、案件を選ぶ目が必要になります。
商品の魅力や自分のフォロワー層との相性をよく見て、紹介する価値があるかを判断しましょう。
なんでも引き受けると、フォロワーからの信頼を損ねることになりかねません。
飲食系では、ギフティングが「お店の食事代を無料にしてもらう」形で発生することもあります。
実際に、大阪グルメに特化したフォロワー約2,000人のInstagramアカウントでは、飲食店から食事代を負担してもらう無償案件が発生しており、行ったことのないお店の料理を同伴者1名分まで負担してもらえる点が魅力として紹介されています。(参考:ラッコM&Aの成約事例)
フォロワー数がそれほど多くなくても、ジャンルを絞れば無償ギフティングの依頼が届くことの一例です。

2. 固定報酬型(フォロワー単価方式・投稿回数)
固定報酬型は、投稿1回ごとにあらかじめ決めた金額をもらう、最も一般的な形です。
金額は「フォロワー単価 × フォロワー数」で計算し、投稿回数が増えればその分報酬も増えます。
この形が選ばれやすいのは、双方にとって金額が読みやすいからです。
企業は「フィード投稿1回+ストーリーズ2回で◯円」のように事前に費用が確定でき、インフルエンサーも投稿前に報酬がわかるため安心して引き受けられます。
売上の結果に左右されないので、PRの成果が出なくても報酬は変わりません。
投稿の種類(フィード・リール・ストーリーズ)ごとに単価が違うのが一般的です。
企業は、手間のかかるリール動画はフィード投稿より高め、というように内容に応じて金額を分けて見積もると公平になります。
飲食店PRのような身近な案件でも、1件いくらという固定額で有償依頼が動いています。
実際に、大阪グルメを発信するフォロワー2.7万人のInstagramアカウントでは、PR依頼をDM経由で1件あたり約15,000円・月2件ほど受注してきた実績が公開されています。(参考:ラッコM&Aの成約事例)
フォロワー単価方式ほどきっちりしていなくても、1投稿いくらという固定額で受けられる案件が実在することの裏付けです。

3. 成果報酬型(アフィリエイト方式)
成果報酬型は、投稿経由で商品が売れたりクリックされたりした分だけ報酬が発生する形です。
専用のURLやクーポンコードを投稿に載せ、そこから発生した売上に応じて報酬が支払われます。
企業にとっては、売れた分だけ支払うので無駄な費用が出ないという利点があります。
インフルエンサー側は、商品がよく売れれば固定報酬を上回ることもありますが、まったく売れなければ報酬がゼロになるリスクも抱えます。
そのため、成果報酬だけの案件を引き受けるかどうかは慎重に判断しましょう。
固定報酬と成果報酬を組み合わせた「固定+出来高」の形にできないか交渉すると、リスクを抑えながら売れたときの上振れも狙えます。
実際に、動物雑学・癒し系リールに特化したフォロワー約4,100人のInstagramアカウントでは、ASP経由の個別提携案件と楽天・Yahoo・Amazonのアフィリエイト広告を収益モデルに据え、直近で月あたり約27,000円の収益実績が公開されています。(参考:ラッコM&Aの成約事例)
フォロワー数がそれほど多くなくても、アフィリエイト(成果報酬)を軸にした運用で実際に収益が発生している一例です。

アフィリエイトの仕組みそのものを知りたい場合は、以下の記事も参考になります。ブログ向けの記事ですが、SNSにおいても考え方は同じです。
【おすすめの記事】
【ブログ広告】貼り方とおすすめASP4選!収入の仕組みや稼ぐコツも解説
【インフルエンサー向け】PR案件の獲得方法と失敗しない条件交渉術

インフルエンサーは企業からただDMを待つだけでなく、自分から案件を取りにいくこともできます。
そして案件が来たら、提示された金額をそのまま受けず、相場を根拠に交渉することが大切です。
買い叩かれないための具体的な目安を見ていきます。
企業からPR案件の依頼DMをもらう方法とマッチングサイトの活用
PR案件を増やすには、企業に見つけてもらう状態を作ることと、自分から応募できる場所を持つことの両方が有効です。
企業に見つけてもらうには、プロフィールに「PR・お仕事のご依頼はDMへ」と明記し、連絡先(メールアドレスなど)を載せておきます。
投稿のジャンルを絞り、どんな分野が得意かが一目で伝わるアカウントにしておくと、その分野の企業から声がかかりやすくなります。
商品レビューやハッシュタグ投稿を日頃から発信しておくのも、企業の目に留まるきっかけになります。
実際に、美容・スキンケア情報に特化したフォロワー約7,900人のInstagramアカウントでは、PR案件の依頼がDMで多数届いていたと公開されています。(参考:ラッコM&Aの成約事例)
案件需要の高いジャンルに絞ることが、依頼獲得につながることの一例です。

自分から探す場合は、インフルエンサーと企業をつなぐマッチングサイト(キャスティングプラットフォーム)に登録する方法があります。
フォロワーが少ない段階でも登録・応募できるサービスが多く、代表的なものには次のようなプラットフォームがあります。
・Find Model:美容・ファッション・ライフスタイル系に強く、女性インフルエンサーが多い
・snaplace:飲食店・観光・宿泊などスポット系に強いInstagram特化型
登録しておくと、条件に合う案件が紹介されたり、自分で応募できたりします。
まずは登録料・手数料が無料のサービスから始めて、実績を積みながら得意ジャンルに合うサイトを複数登録していくのがおすすめです。
そもそもインスタでどう収益を作るかを基礎から整理したい人は、インスタで一般人が稼ぐ仕組みとは?もあわせてご覧ください。
買い叩かれない!適正な報酬額で引き受けるための条件交渉の目安
提示された金額が「フォロワー数×2〜4円」を下回っていたら、相場を根拠に交渉する余地があります。
自分の市場価値を数字で把握しておくことが、買い叩きを防ぐ第一歩です。
交渉で確認したいのは、報酬額そのものだけではありません。
次の項目は追加費用の対象になりやすいので、依頼内容に含まれているかを必ずチェックしましょう。
・二次利用の有無(広告・LPへの転用)と、その追加料金
・競合他社のPRを一定期間引き受けない「独占」の条件があるか
・修正対応の回数と範囲
・商品代・交通費などの実費負担
これらは投稿報酬とは別に料金が発生してもおかしくない項目です。
特に二次利用や独占は企業側のメリットが大きいぶん、無償で引き受けると損をします。
「その条件だと別途◯円いただきます」と伝えられるよう、頭に入れておきましょう。
フォロワーが増えた際の「単価引き上げ」ベストなタイミング
単価を上げる交渉は、フォロワー数が増えたときと、投稿の反応が良くなったときが好機です。
数字という客観的な根拠があると、企業も値上げを受け入れやすくなります。
たとえばフォロワーが1万人から2万人に増えれば、フォロワー単価が同じでも報酬は単純計算で2倍になります。
新しい案件の見積もりからは、増えたフォロワー数で計算し直して提示しましょう。
継続案件の場合は、契約更新のタイミングで「フォロワーが◯人増え、保存数も伸びているので、単価を見直したい」と切り出すと自然です。
反応の良さを示す数字も交渉材料になります。
エンゲージメント率(反応した人の割合)や、過去のPR投稿で出た売上・クリック数などの実績を提示できると、「フォロワー数のわりに成果が出るアカウント」として高く評価されやすくなります。
「タダ働き」「詐欺」に注意!悪質な企業案件の見極め方
すべての案件が良い案件とは限りません。
報酬を払う気のない「タダ働き」や、個人情報・お金をだまし取る詐欺のような案件もあります。
引き受ける前に、相手が信頼できるかを確認しましょう。
次のような特徴がある案件は、いったん立ち止まって判断することをおすすめします。
・契約書や条件の書面を出さず、口頭やDMだけで進めようとする
・先に登録料・保証金などの支払いを求めてくる
・会社名や所在地が確認できない、実在が怪しい
・「とりあえず投稿して」と内容や報酬を曖昧にしたまま進める
こうしたサインがあれば、無理に引き受けないことが身を守ります。
報酬や条件は必ず文章で残し、会社名で検索して実在を確かめる習慣をつけましょう。
特にDMの送信元アカウントだけで判断するのは危険です。
企業の公式アカウントだと思っていても、フォロワー数やアカウント名(@以降の文字列)に不自然な点がないか必ず確認してください。
いわゆるなりすましアカウントの可能性もあるからです。
少しでも不安なら、契約前に断っても問題ありません。

【企業向け】インフルエンサーへの依頼方法と費用対効果を高めるコツ

ここからは依頼する企業側の視点です。
依頼方法は大きく3つあり、コストと手間のバランスが異なります。
インフルエンサーの選び方次第で費用対効果も大きく変わるので、選定基準とDMの書き方まで具体的に見ていきます。
インフルエンサーマーケティングの3つの依頼方法
依頼方法は「直接DM」「マッチングサイト」「キャスティング会社」の3つに分かれます。
費用が安いほどかかる工数が多い(手間が増える)と覚えるとわかりやすいです。
直接DMは、企業がインフルエンサーに直接連絡する方法です。
仲介手数料がかからず最も安く済みますが、人選・交渉・契約・進行管理をすべて自社で行う必要があり、手間と知識が求められます。
マッチングサイトは、登録したインフルエンサーの中から条件に合う人を探す方法です。
プラットフォームの利用料はかかりますが、候補が集まっているため人選がしやすく、相場も把握しやすくなります。
中小規模の企業が始めやすい方法です。
キャスティング会社は、依頼内容を伝えれば人選から進行管理までを代行してくれる方法です。
手数料は高くなりますが、手間が最も少なく、炎上対策や法律面のチェックも任せられます。
大型の施策や、社内に知見がない場合に向いています。
自社ブランドに合ったインフルエンサーを起用するための選定基準
インフルエンサーは、フォロワー数の多さよりも「自社の商品とフォロワー層が合っているか」で選ぶと費用対効果が上がります。
届けたい相手にきちんと届くことが、売上につながるからです。
確認したいのは主に3点です。
1つ目は親和性で、そのインフルエンサーの投稿ジャンルやフォロワー層が、自社の商品と合っているかどうかです。
コスメを売りたいなら美容系、という具合に分野が一致していると、フォロワーが見込み客になりやすくなります。
2つ目はエンゲージメント率です。
フォロワー数が多くても反応が薄いアカウントより、フォロワーは少なくても「いいね」や保存、コメントが多いアカウントのほうが、フォロワーが実際に行動してくれる可能性が高いといえます。
3つ目はフォロワーの質で、フォロワーが実在のアクティブなユーザーか、不自然に急増していないかを確認します。
フォロワー数だけで選ぶと、見た目の数字は大きくても売上につながらない、ということが起こりがちです。
3つの基準を組み合わせて、自社に合う相手を見極めましょう。
返信率が上がる!断られない依頼DMの書き方とテンプレート
依頼DMは、相手に「自分宛ての丁寧な依頼だ」と感じてもらえると返信率が上がります。
誰にでも送れるコピペ感のある文面は、読まれずに終わりがちです。
盛り込むべきは、相手の投稿のどこに惹かれたかという具体的な一言、依頼内容(商品・投稿の種類・回数)、報酬と条件、納期の5点です。
最初のDMで報酬の目安まで示すと、相手も検討しやすくなります。
突然のご連絡失礼いたします。〇〇(会社名・商品名)の△△と申します。
〇〇さんの「(具体的な投稿名や内容)」を拝見し、丁寧な使い方の紹介に魅力を感じ、ぜひ弊社商品のPRをお願いしたくご連絡しました。
【ご依頼内容】
・商品:(商品名)
・投稿:フィード投稿1回+ストーリーズ2回
・報酬:(金額)円(税込)/二次利用が必要な場合は別途ご相談
・希望時期:〇月中
ご興味をお持ちいただけましたら、条件など詳細をご相談させてください。
ご検討のほどよろしくお願いいたします。
テンプレートはそのまま使うのではなく、相手の投稿に触れる一文を必ず差し替えてください。
「あなただからお願いしたい」が伝わると、返信率は大きく変わります。
費用を抑えつつ成果を出す「ギフティング戦略」の活用
予算が限られているなら、ギフティングを起点にナノ・マイクロインフルエンサーへ複数依頼する方法が効果的です。
現金報酬を抑えつつ、フォロワーとの距離が近い層に商品を届けられます。
1人の有名インフルエンサーに大金を払う代わりに、相性の良い小規模アカウント数人に商品を送れば、複数の角度からリアルな使用感が発信され、結果として幅広い層に届くこともあります。
まずギフティングで反応の良かったインフルエンサーを見極め、成果が出た相手とだけ固定報酬の本格的な契約に進む、という二段構えにすると、無駄な費用を抑えられます。
いきなり大型契約を結ぶより、リスクの低い始め方です。
企業・インフルエンサー双方が守るべき注意点と法律

PR案件には、守らないと法律違反や炎上につながるルールがあります。
特に重要なのが、2023年10月に施行されたステマ規制です。
知らずに違反すると、企業は行政処分の対象になり、インフルエンサーも信頼を失います。
双方が必ず押さえておきましょう。
【最重要】ステマ規制とタイアップラベル(PR表記)の正しい使い方
企業から報酬や商品提供を受けてPR投稿をする場合は、それが広告だとはっきりわかる表記が必要です。
2023年10月1日から、広告であることを隠した表示は景品表示法違反になりました。(参考:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります」)
規制の対象になるのは、商品やサービスを提供する事業者(広告主)です。
依頼を受けたインフルエンサー自身は規制の対象外とされていますが、PR表記がないと企業が処分を受けるため、結果としてインフルエンサーも案件を失うことになります。
違反した企業には措置命令が出され、企業名や違反内容が公表されます。
表記は、消費者が見て「これは広告だ」とすぐわかる形にする必要があります。
「PR」「広告」「プロモーション」「タイアップ」などの言葉を、見つけやすい位置に明記しましょう。
インスタには投稿に「タイアップ投稿ラベル」を付ける機能があるので、これとあわせて本文にも明示すると確実です。
なお、企業が明確に指示していなくても、対価の提供や過去の取引関係などから「企業が投稿内容の決定に関与している」と判断されれば、ステマ規制の対象になります。(参考:消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」)
商品提供だけのギフティングでも、PRなら表記は必要です。
薬機法・景表法など表現規制の注意点
化粧品・健康食品・サプリメントなどをPRするときは、使える表現に法律上の制限があります。
効果を大げさに言うと、薬機法や景品表示法に触れるおそれがあります。
たとえば化粧品で「シミが消える」「アトピーが治る」のように、医薬品のような効果をうたう表現は薬機法で禁止されています。
化粧品で認められているのは「肌にうるおいを与える」といった範囲です。
サプリで「飲むだけで痩せる」と断定するのも、景品表示法の優良誤認(実際より良く見せる表示)にあたるおそれがあります。
こうした表現は、インフルエンサーが良かれと思って書いた感想であっても問題になり得ます。
企業は依頼時にNG表現を伝え、投稿前に内容を確認する。インフルエンサーは断定的な効果効能の記載を避ける。この両方で炎上と違反を防げます。
炎上リスクを回避するための事前すり合わせとガイドライン設定
炎上の多くは、企業とインフルエンサーの認識のズレから起きます。
投稿前に条件と表現のルールをすり合わせ、書面のガイドラインを共有しておくと、トラブルをほぼ防げます。
すり合わせておきたいのは、PR表記の方法、使ってよい表現とNG表現、投稿の内容と修正の進め方、公開のタイミング、二次利用の範囲などです。
これらを口頭ではなく文章で残しておくと、「言った・言わない」のトラブルを避けられます。
・使用OK/NGの表現リスト(薬機法・景表法に配慮)
・投稿前の内容確認と修正対応の流れ
・投稿の公開日と掲載期間
・二次利用の可否と範囲

まとめ:適正な報酬相場と注意点を把握し、安全で納得のいくPR案件を実現しよう

本記事では、インスタPR案件の報酬相場と、企業・インフルエンサー双方が押さえるべき注意点についてご紹介しました。
この記事のポイントを、あらためて整理します。
・インフルエンサーは提示額を相場と照らし合わせ、二次利用や独占は別料金として交渉する
・条件が曖昧な案件や前払いを求める案件は、無理に引き受けない
・企業はフォロワー数より親和性とエンゲージメント率で選び、ギフティングから小さく始める
・双方が必ず守るべきは2023年10月施行のステマ規制。誰が見ても広告とわかるPR表記を付ける
・化粧品・健康食品では薬機法・景表法に触れる表現を避け、条件は必ず文章で残す
相場と注意点が頭に入った今、次の一歩を自信を持って踏み出してください。

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